野性の証明 VOL.1 [DVD]詳細
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■キャッチコピー■
稀代の推理小説家・森村誠一の幻の名作TVドラマ3選が待望の初パッケージ化!!
(第1弾「腐蝕の構造」、第2弾「人間の証明」、第3弾「野性の証明」)
【解説】
一人の男の中に流れる狂気と激情の野性の血とは―。
東北の寒村で大量虐殺事件が発生した。その生き残りの少女と、訓練中、偶然虐殺現場に遭遇した自衛隊員―この二人を中心に東北地方を舞台にした巨大な陰謀を描いたサスペンス。1978年に公開された高倉健、薬師丸ひろ子による映画版は当時薬師丸の「お父さん怖いよ。誰かがお父さんを殺しにくるよ」という台詞とともに大きな話題を呼んだ。
【ストーリー】
若い父、味沢岳史(林隆三)と二人暮らしの少女、頼子(三輪里香)は小学校に行く途中、一人の男に突然名前を聞かれる。男は宮古警察署の村長部長刑事だった。村長は二年前に起きた殺人事件を追っていた。この殺人事件の現場に一人の少女が生き残っていた。だが、彼女は記憶をなくしていた。頼子はその時の少女とうり二つであった。しかも、苗字こそ違え、名前も同じ頼子。だが、事件の時の少女は遠縁の家にひきとられたはずであった。だから、ここ羽代市などにはいるはずもないのだが。頼子の父、味沢は保険外交員であった。だが身許が全く不明であった。村長は味沢にウサン臭いものを感じ、彼を洗えば二年前の事件が解明できるかもしれないと考えた。味沢もまた奇妙な出会いにあっていた。仕事帰りの夕暮れ、大場成明(ピーター)に襲われている越智朋子(浅茅陽子)を助けた。朋子は町の有力新聞、羽代新報の創立者の娘であった。成明は市の権力者、大場一成(小沢栄太郎)の次男であった。味沢と朋子は一度会っていた。それは、味沢が大口の契約をまとめたので親子でいっしょに町で食事をしようとして出た時のことであった。この時、頼子が突然一人のOLにすがりついたのだ。そのOLは朋子であった。それから頼子はなぜか朋子に会いたがった。成明が頼子を誘拐しようとした。が危機一髪、味沢が駆けつけた。頼子は成明を殴りつけるはげしさに脅え、「お父さんがこわい」と口走る・・・。
<収録話>
第一回
第二回
第三回
【キャスト】
林 隆三/三輪里香/小川真由美/浅芽陽子
【スタッフ】
原作:森村誠一(角川文庫版)
脚本:長谷川公之/須崎勝彌
監督:井上昭/永野靖忠/村山新治
【放送期間】
1979年1月-1979年3月 MBS系列にて放送
【コピーライト】
(C)東映
【スペック】
●映像特典:第一回予告
●ニュープリント・コンポーネントマスター
DSTD07533/3,800円(税込3,990円)/COLOR/本編135分(予定)/片面2層/1.主音声:モノラル/4:3/3話収録
【販売元】東映株式会社
【発売元】東映ビデオ株式会社
野性の証明 VOL.1 [DVD]口コミ
骨太で重量感のある内容で、近年の作品では出逢う事のない傑作ドラマ。ストーリーが
重すぎるので観る時には毎回、気合いが必要になるが。
子供の頃、途中まで観たっきり、結末を知らずに月日が経ちました。
まさか今になってDVD化されるとは!
思わず全4巻購入!やっと最終回まで観ることができました。
原作とも、映画版とも違うけれど、私はこのTV版が一番好きです。
当時のTBS系のお家芸であった、血のなせる業を描くサスペンス連ドラタッチ、
林隆三さんの優しく、渋く、寂しげな演技、
すべてがツボで、4巻一気に観ちゃいました。
こちらの方が、ストーリーに一歩深みがある気がします。
当時からずっと、このドラマのBGMが耳にこびりついて離れないんです。
主役が「人間の証明」と同じ林隆三、音楽も同じ広瀬氏で似たような曲調とマンネリ。
自衛隊の協力は取付けられないから、味沢のキャラクターはやむなく設定変更。
ヒロインの女子は、その後話題にもならず引退。
エンディングの「戦士の休息」はサビ前で終了。
そして13話という長すぎる本数のため、原作とはかけ離れた内容。
2年続いた横溝⇒森村⇒横溝Ⅱ⇒森村Ⅱのシリーズも本作であえなく終了。
その後の「高木彬光シリーズ」がDVD化されないのも、本作の影響か?
これまで映像化が無く陰になり幻となっていたドラマが、32年振りに公の場に出ました。高倉健さんの役を林隆三が演じ好演、魅力でした。今回のDVDで三輪里香(頼子役)とも再会出来ました。出演作も少なく知らない人も多いようですが、当時から注目していた存在です。冒頭の大雪の中、頼子が目を開けたままの血だらけの母親の死体を発見。津軽三味線が鳴る中での殺戮シーンは、リアルタイムで見た当時、とても怖かったのを記憶しています。浅茅陽子が二役を演じていますが、今改めて見直しても怖い!(回想シーンにも度々現れます)。映画版と違った趣で原作にも忠実に近く作られたサスペンスドラマでした。
高倉健と薬師丸ひろ子の角川映画「野性の証明」のヒットにより、ドラマ版も
製作。主演は同枠の「人間の証明」でも柔軟な演技をしていた林隆三が務めた。
映画版で少し超人的に描かれている味沢隊員とは違う。情に溺れていく男を、
林氏がしぶしぶと演じていた。あとのザ・ハングマンのブラックのキャラにも
通じるものが… 浅茅陽子も訳ありの味沢を見守る役を好演していたと思う。
ED主題歌は映画と同じだが、ドラマ的にEDタイトルバックまで作られているほう
がいい。日が沈むなか草原で遊ぶ子供が印象に残る。
「特捜最前線」の村山新治監督らによる硬派な演出が、より重いドラマに引き立て
ている。全巻揃えて損なし!!
映画版は高倉健の魅力に頼りがちだった様な気がするが全編に緊張感が走るシリアスなバトルアクションだったのに比べこの野性の証明は林隆三が若いながらの味沢を戸惑いながら演じている感じです!映画版に見られる残虐シーンは抑えられてサスペンスドラマの様な仕上がりに思います。3巻目からの展開が楽しみです。
中学の頃にテレビで見ました。原作や映画とは多少内容が違いますが、林隆三の人間味のある味沢や三輪里香の親しみやすい頼子の可愛らしさが魅力です。大場一族の陰謀も国家レベルではありませんが、田舎の身近におこりそうな怖さを当時感じました。原作や映画と違い、救いようのあるラストがとても好きです。