蛇の道 [DVD]

蛇の道 [DVD]詳細

蛇の道 [DVD]

#100

復刻チラシ
黒沢清監督作品「蛇の道」を新規HDマスターでリリース!

悪意の軽さ、善意の重さ
人間の“醜”の部分を浮き彫りにし、観るものの心を激しく揺さぶる――。黒沢清の傑作!

【ストーリー】
幼女誘拐殺人…。娘を殺された宮下は、謎の男、新島の協力を得ることによって、復讐を実現しようとしていた。
ある組織の幹部、大槻、檜山、有賀を次々に拉致し、拷問まがいのやり方で、事の真相を問いただしていく。3人は自分の身の保身のために、罪を擦り付けあい、醜い争いを繰り広げる。
娘を殺したのは誰なのか?そして、新島の本当の狙いは?

蛇の道 [DVD]口コミ

販売された頃、うちの近所では、レンタルされていなかったのです。さりとて、DVDを買う勇気も無く、そのままになっていたのですが、ずーっと気になっていました。やはり行動しなかった後悔は、ずっと残るものですね。そして、今回「蛇の道」がセルフリメイクされる事になり、元の作品として旧「蛇の道」の再リリース情報が出たので、今度は、即買いました。結果は、最高です。思い出補正されてますし、好みの分かれる作品ですが、良いストーリーと、哀川さんと香川さんを観れただけでも幸せでした。このような古い作品も商品として取り扱って頂き、とても感謝しています。ありがとうございました 。

この作品を初めて見たのは何年前だろう?その時はもちろんまったく意味がわからず
「なんじゃこりゃ?」って頭の中がハテナで埋め尽くされた・・・。
今回リメイクされると知って数年ぶりに本作を購入して視聴してみる。やっぱり意味わからんw
しかし監督のインタビューで大事な部分を時間の都合でばっさりカットしたと知った。
ということは残ってるシーンは結構需要なシーンばかりで意味のないシーンは無いってことでしょ?
塾の青年に世界の時間がおかしくなると諭すシーン。宮下が塾の少女を見てにやりとするシーン。新島が道に数式を書いてる同じような2シーンで、ひとつは少女と書いてるがもう一シーンは新島一人で書いてて宮下を鋭いまなざしで見てるシーン。これらに全部意味があるのなら、わかりにくいストーリーがなんとなくわかった気がしてきて楽しめました。

最近「映画秘宝」の黒沢清監督のインタビュー&解説欄で、娘を殺された父親(香川照之)の復讐談だったと。主演の哀川翔含めた捻った配役にも唸る作品。これは髙橋洋の脚本力、それを映像化してみせた黒沢清監督の演出力が良い意味で合致した結果と思う(想像ですが製作費は映画とは比べ物にならない位の金額かと)。企画途中で制作中止になったという伝説の黒沢清&高橋洋の「水虎」や、このコンビでの「リング」とか観たかった。
以下ネタバレ有
映画秘宝の誌面でストーリーについて紹介されていましたが、私は哀川翔扮する塾講師が被害者の父親で、実は香川照之が殺害の記憶を失くした犯人(実は哀川翔の復讐談)だったと思って、もの凄いツイストの効いた脚本だと思っていました。劇中終盤に「殺されたのは俺の娘だ」と哀川翔のセリフがあったので、意図したミスリードだったのか? 未だ納得いかず・・・。だからと言ってこの作品の価値が下がる訳ではありませんが。未見の方は是非。

(シネマコレクションbyKADOKAWA)ミヤシタ(香川照之)の復讎劇と思わせておいて、じつはニイジマ(哀川翔)のほうの復讐劇でした。という大どんでん返し。まあアイデア面白いんだけど、そこは監督黒沢清なので委細は省略で、みなさんそれぞれ適当に察してくださいという、消化不良方式です。それはさておき。やばいビデオ商売している組織の人たちがまるきり素人ふうなのと。せっかく淡々と進んでるのに、最後のアウトレイジふう大量銃撃戦いるか?登場人物は少なくていいんだから、中盤までの味を最後までひっぱってほしかったよ。(大映だからドンパチ必須なのですか。)いちばん見どころは、わが子のビデオ見せられている香川照之の恐怖の顔(鼻の下ながっ)と、ラストの哀川翔のドヤ顔(それらしく見えるけど、じつは何も考えてないんだろう)の、ダブルの顔芸か。あと、謎の数式が興味深かった。新興宗教的ななにかですか。

田村正毅氏の撮影が素晴らしく、ロケ地の選択も良い。例えば、哀川翔の勤務するビルがある商店街の、駐輪場の少女を見る香川照之の背景で、のぼりが揺れているのをハイスピード撮影が捉えているところや、最後のシーンの植え込みの葉が揺れているのを見ると、この倫理の外側に入り込んだ人間が、世界の中にいるのが感じられます。柳ユーレイを香川が射殺するのを遠景でとらえた場面や、工場でのコメットさんのシルエット、そして並べられた三人の死体、絵として素晴らしいと言えませんか。
近年の韓国映画などの復讐劇が悔悛と慟哭に彩られているのですが、ここにはその向こう側、静かな世界、思考の停止した世界があるようです。

企画自体は好評だった「復讐」シリーズの2番煎じだが、黒沢監督がシリーズ物をやると必ずもっと凄い物をひねり出してくるのがさすがです。見るからに狂ってしまっている香川照之ももちろん怖いのですが、それをサポートしつつも、マシーンのように冷静に目的に向かって行動する哀川翔に真の狂気があるように映ります。「復讐 運命の訪問者」に続いて登場する杖をつく女が今作もパワーアップして登場します。

VHSで観てやられ数年経ちDVDで再び鑑賞しましたが、やはり素晴らしいと思いました。 脚本、演出、俳優さんと演技どれをとっても言う事無し。完璧に面白いです。
静かな殺戮とそこから与えられる恐怖感を忘れられなくなります。 過剰な残虐シーンはありませんが、非常に重い暴力が上手く表現されていて、 個人的にはこの監督のホラーものよりはるかに怖かったですが、同時に大変感動もできる作品だと思います。
続編の方がより人を選ぶと感じました。

黒沢清は訳が分からないけど、これはわかりやすいと思った。
俳優がどこかいっちゃったキャラを演じている感じが最高。
CUREにつづいて好きな作品になった。
こういう作品を見逃すのはもったいない。