転校生 [DVD]

転校生 [DVD]詳細

転校生 [DVD]

#88

尾道の中学校に転校してきた一美(小林聡美)は、幼なじみの一夫(尾美としのり)と再会。しかしその直後、ふたりは神社の階段から転げ落ち、そのはずみで心と身体が入れ替わってしまう…。 山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』を原作に「映像の魔術師」大林宣彦監督が故郷・尾道でオールロケを敢行して完成させたジュヴナイル・ファンタジー。ふたりが入れ替わるまでをモノクロで、入れ替わってからはカラーで描き分け、また8ミリ映像も効果的に挿入しながら、古き良き町・尾道を魅力的に活写。主演ふたりの初々しく弾けた好演も忘れられない、日本映画史上に残る大傑作であると断言したい。以後も大林監督は、尾道を舞台に数多くの話題作を撮り続け、それらは「尾道シリーズ」と称され今なお映画ファンに親しまれ続けている。(的田也寸志)

転校生 [DVD]口コミ

どっちが主役だかわからないし、どっちが「転校生」なんだろうかと思うほどの作品。坂の階段から転がり落ちることで全てが逆立ちしてしまうオチ。令和時代ならジェンダー問題等でテレビでは放送出来ないシーンも、時代感覚が昭和なんだなぁ〜と感じて許せる。そんな大林宣彦監督の尾道三部作の第一作目だった。

同名で、「転校生 さよならあなた」という映画もありますが、やっぱり尾道を舞台に、このキャストでの映画が一番です。ロケ地巡りもしました。変わらず落ち着いた尾道であって欲しいと思います。ノスタルジーで、どこか切なくて、クラシックのBGMも最高です。

私が中学生の頃の映画だと思います。懐かしいの一言です。できたらブルーレイで欲しいですね。

満足です。

昔の映画なので画質は期待しないほうがいいです。
懐かしい映画を安価で手に入れる事が出来るのは良いことです。

小学生低学年頃だったかテレビで観てた記憶がありDVDで観たいなと思い購入。いゃ〜色褪せていました。当時の衝撃や面白さは無かった。演出もあるだろうがただ尾美としのりの芝居は以外と当時から良かった。君の名ははなどのベースになるお手本的で当時は新しい発想だと思います。

世に数多ある「入れ替わりもの」。
このジャンルを網羅的に見ているわけではないので
本作が元祖とも最高作とも言い憚られるが、
こう断言はできる、「傑作」と。

 本作が白眉である点は
若き(愛があるとは限らない)恋人たちの初夜から別離までを暗喩していること。

 階段落ちのシーンと目覚めは初夜の暗喩、
以降両者はお互いの体の違いを少しずつ理解していき、
やがて相手の将来を思いやる心をも醸成する。
 この過程、両俳優の熱演(外見も似ている)も相俟って、
両者が「融合」しているようでもある。

 自己を取り戻した後に一美は言う、
「世の中の誰より一夫ちゃんが好き」
凡百の台詞ではない。「自分自身」として他者に接した者が言える、
SF的物語故に味わい深くなる美しい愛の言葉。
 
 引っ越しのため二人は別れを余儀なくされる、
一美は明日に向かってスキップする。
 本作公開から40年余。
 決して色褪せることない傑作である。

現在でもよくある男女入れ替わりの物語のハシリとなるような作品です。

映画としては古いがだからこそ男女の入れ替わった場合の互いの苦悩をこれでもかとこちらに伝えてくれます。小林氏、尾美氏の演技は素晴らしく、女の子なのに裸になるのも平気だったり、男の子なのに服の上から胸を抑えて俯く姿など、実際入れ替わってるとしか思えないすごいリアリティがあります。
現在の若い方がみても共感できる映画でラストの演出はこれぞ映画と言える素晴らしいものです。

あえていうなら正しい性の状態の描写時間(入れ替わる前)がもう少し多く、かつ小林聡美が入れ替わる前にもう少し内向的であったなら入れ替わったあとのリアリティは更に増したような気もします。