大河ドラマ 光る君へ 完全版 第壱集 ブルーレイ BOX [Blu-ray]詳細
#17
変わりゆく世を、自らの才能と努力で生き抜いた女性の愛の物語
★NHK大河ドラマの第63作。脚本は、連続テレビ小説「ふたりっ子」「オードリー」、大河ドラマ「功名が辻」、「セカンドバージン」などを手掛け、
女性の人生と恋愛を描く脚本で、トップを走り続ける大石静。千年の時を超えて読み継がれてきた「源氏物語」を生み出した、紫式部の人生を描く。
★主人公の紫式部、まひろ役には吉高由里子。書かずにはいられない女・まひろの情熱と、強くしなやかな生きざまを演じる。
★共演陣は、まひろが出会った運命のひとであり、のちの最高権力者となる藤原道長に柄本佑。そのほかに黒木華、井浦新、吉田羊、ユースケ・サンタマリア、
佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則など超豪華な顔ぶれが集結。
【あらすじ】
主人公・紫式部/まひろ(吉高由里子)は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性。彼女は藤原道長(柄本佑)への思い、
そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。
【作】 大石 静
【音楽】 冬野ユミ
【語り】 伊東敏恵アナウンサー
【出演】 吉高由里子 柄本 佑
黒木 華 井浦 新 吉田 羊 玉置玲央 高杉真宙 板谷由夏 秋山竜次 三浦翔平 町田啓太 渡辺大知
国仲涼子 落井実結子 三石琴乃
ユースケ・サンタマリア 上地雄輔 本郷奏多 ファーストサマーウイカ 坂東巳之助 毎熊克哉 三遊亭小遊三
石野真子 橋爪 淳 益岡 徹 財前直見
佐々木蔵之介 岸谷五朗 段田安則 ほか
【制作統括】内田ゆき 松園武大
【演出】 中島由貴 佐々木善春 中泉 慧 黛りんたろう
【収録内容】
●DISC1
第一回「約束の月」
第二回「めぐりあい」
第三回「謎の男」
●DISC2
第四回「五節の舞姫」
第五回「告白」
第六回「二人の才女」
第七回「おかしきことこそ」
●DISC3
第八回「招かれざる者」
第九回「遠くの国」
第十回「月夜の陰謀」
第十一回「まどう心」
【特典映像】
・会見動画
・大河ドラマ「光る君へ」放送開始前PR
・今年の大河は平安の華!「光る君へ」放送直前SP(2024年1月3日放送)
・土スタ「光る君へ」特集 ゲスト 吉高由里子(2024年2月10日放送より)
【封入特典】特製ブックレット(20ページ)
ドラマ/セル/本編504分+特典映像75分/1920×1080i Full HD/ステレオ・リニアPCM/二層/カラー/バリアフリー日本語字幕/3枚組/ブックレット付
○BOX1:第1回~第11回収録(2024年1月7日~3月17日)NHK総合テレビで放送
発行・販売元:NHKエンタープライズ ©2024 NHK
大河ドラマ 光る君へ 完全版 第壱集 ブルーレイ BOX [Blu-ray]口コミ
作品自体は良いですが。、Amazonの梱包が最悪です。
ボックスにはいっているDVDとはいえ、その箱も商品のうです。
プチプチ梱包もなく、袋にポンと入れられており、角が潰れていました。
どうでも良い作業用テープ(280円)が80サイズの箱で届いたのに、お高いDVDがこれでは…悲しくて泣けてきます。
ドラマはここまで全話見ているしNHKオンデマンドでも見られるが、作品が面白いのでお布施のつもりで購入した。ブルーレイ自体はまだ観ていないのだが、ブックレットには主演の二人と、タイトルバック映像監督の市耒健太郎氏のインタビューが掲載されている。
本作については、紫式部が主人公と聞いた時から期待感があった。何しろ平安時代は大河ドラマでほぼ前例がない。『風と雲と虹と』は時代的には本作より前(10世紀頃)だが、主人公は平将門で天慶の乱を描いており、主な舞台は関東(のはず)だから、あまり平安っぽい作品ではない(はず…ドラマは未視聴)。『平清盛』も時代としては一応平安だが、院政期は区分としてはもはや中世なので「平安時代らしい平安時代」とは言えない。派手な合戦シーンと無縁で、藤原道長と紫式部、清少納言くらいしか有名人(?)がいないのにやたら藤原だらけで縁戚関係がカオスな時代を描く、となれば、そもそも相当の意気込みと自信が無ければとり上げないはず、と思っていた。
まひろ(紫式部)と道長が「ソウルメイト」として描かれる、という前情報から恋愛ストーリーに偏った内容になるのでは、という危惧も若干はあったが、それが杞憂であることは初回で飲み込めた。もちろん、道長とまひろが幼なじみで恋愛関係にあった、という点はフィクションであり、その点は時代考証担当の倉本一宏氏が自著ではっきり述べているところでもある(『尊卑分脈』には紫式部について「御堂関白道長妾」との註記があるというが、この点も諸説分かれるようだ)。
しかし、大河に限らず歴史ドラマの醍醐味は史実を忠実に再現することーそんなことは不可能だがーではなく、大胆なフィクションとして「歴史」を物語ること、言い換えればいかに上手く「歴史っぽい嘘」をつけるか、ということだと思っている。その「嘘」が気に入るかどうかは好みの問題だが、物語り方が上手いか下手かは作品の出来を左右する。
その意味で重要なのは、記録に残っている「史実」をどのように解釈してドラマに落とし込むか、という点もさることながら、その時代を「本当らしく」再現するという製作者の思い入れだろう(だから、私はフィクションてんこ盛りで視聴率も当時歴代最低を記録した『花の乱』も結構気に入っている)。
そのような点から見た時、本作は朝廷内の権力闘争と、まひろ&道長(以外含む)の恋愛模様をうまくリンクさせて雅でダークな平安時代を描きつつ、相当な歴史好きでないと気にもしないようなディテールにこだわり、さらには『源氏物語』へのオマージュも盛り込んでいて見ごたえ十分である。
ディテールという点では、第一回の除目の場面で官職名のみ列記された大間書(おおまがき)が、ほんの数秒しか映らないのに再現されていたのは歴史オタ的に盛り上がってしまった。除目が内裏清涼殿である雰囲気もうかがえたし、陣定(じんのさだめ)で下位の公卿から発言する描写なども嬉しいところである(記憶が定かでないが、陣定に関白は参加しないはずなので、頼忠や兼家が陣定にいるのはおかしい気もするが…)。
この第一集では第十一回までが収録されているが、見どころは何といってもトメを務める段田安則演じる藤原兼家だろう。どちらかというと「名脇役」の印象が強い段田氏であるが、この兼家は実にはまっており、もちろん脚本の妙もあるのだが底深い腹黒さを発揮して余すところが無い。兼家を殴打する道長を前に「これで我が家も安泰」と呵々大笑する場面は不気味を通り越して痛快ですらあった。また、その兼家と対峙する円融帝(坂東巳之助)、この時代の「命の軽さ」をある意味で体現したオリキャラの直秀(毎熊克哉)など、第一集のみで退場してしまう人物たちもそれぞれ魅力的である。
放送開始前は紫式部で一年もつのか、という心配もあったのだが、本レビュー投稿時点で第29回まで来て劇中の時代はまだ長保三(1002)年。ここまでの藤原隆家の描写からすると、少なくとも刀伊の入寇(1019年)までは描きそうなので、むしろ尺が足りるか逆に心配になってきたが、今後の放送も楽しみにしたい。